保育園・保育所・幼稚園などの集団生活の前に

 

 まず大切なことは、予防接種です。年齢が近い子どもたちが集団で生活をするため、家庭にいる場合よりも、様々な病気に感染する機会が増えます。予防接種で予防できる病気については、入園までに受けられるワクチン接種をすべて済ませておくことが大切です。ヒブ、肺炎球菌の定期接種が始まる前、鹿児島県では毎月1人脳炎になり、亡くなったり後遺症を残していましたが今では稀な病気になっています。保育園で水ぼうそうが流行すると、かかっていない子がみんな一斉にかかることがよくありましたが、予防接種により最近はめずらしい病気になりつつあります。それでも普通のかぜや嘔吐下痢などは防げません。保育園に通いだして、最初の半年、1年は保育園に行っているのか病院に行っているのかと昔からよく言われていました。最近は予防接種の普及で重症になる病気が減り、熱さえなければ登園して良い病気も増えましたが、一つでも重症感染症のリスクを少なくするため、予防接種が大切です。集団生活における予防接種は本人が感染症から守られるだけでなく他人へ病気をうつさないためにも大切です。登園できないとお母さんが働きに行けなくなる可能性もあります。生後2か月で受ける任意のロタウイルスワクチンや1歳から受けられるおたふくかぜワクチン、冬場に流行するインフルエンザのワクチンもお勧めします。